数には様々な種類があります。それぞれの数がどのような性質を持つのか、しっかりと理解をしましょう。
整数は,正の整数すなわち
自然数1,2,3,4,…と負の整数−1,−2,−3,−4,…,
および0からなる数になります。
ほかに,分数で表される数や小数で表される数があります。
このような数が有理数とよばれる数に分類されます。
有理数を正確に説明すると,
整数
と正の整数
用いて分数
の形で表される数になります。
ここで整数
は,
と表されるので,有理数といえるのです。
では小数を確認してみましょう。たとえば
なって有理数となります。
このように,小数第何位かまでで表すことのできる小数である有限小数は,
分数に直すことで確かめることができます。
次に限りなく続く無限小数を考えます。無限小数のうち,その数に規則性のあるものは
次のような方法(例題・練習問題)で,分数に直すことができます。
⇒循環小数の表記に関して
例題・練習
以上のことから,有理数について次のことが知られていえます。
・整数以外の有理数は,有限小数か循環小数のいずれかで表される。
・逆に,有限小数と循環小数は必ず分数の形に表され,有理数である。
では本論の実数に話を移しましょう。
有限小数や無限小数で表される数と整数とを合わせて実数といいます。
有理数でない実数もあり,そのような数を無理数といいます。
無理数とは,循環しない無限小数で表される数であり,分数の形に表すことはできません。
たとえば,
や円周率
は無理数であることが知られています。
,
ここで注意しておきたいのは,根号がついていても必ずしも無理数ではないということです。
のように,整数に直せる数などは有理数に分類されます。
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